食べ物の好き嫌いへの対応

子どもの味覚は大人の2~3倍!!

 舌には、「味蕾」という味を感じとるセンサーがあります。味蕾は子どもの頃に発達し1万個くらいまで増えます。しかしその後、年を重ねるにつれて徐々に減少し、30~40歳代になると子どもの頃の1/3まで減っていきます。
 今食べられない食べ物も大きくなるにつれて食べられるようになっていくこともあります。好き嫌いの対応としては、今後食べられるように関わることが大切です。

 

食べ物が嫌いになる原因

 赤ちゃんの頃はなんでも食べていたのに、1歳を過ぎると好き嫌いするようになったというお話をよく聞きます。それはお子さんの成長の証です。味覚が急成長することや、これがしたい!これは嫌だ!と自我が芽生えることで、好き嫌いが出てきます。

 そんな好き嫌いには、「味」、「匂い」、「見た目」、「経験」、「食感」が関係しています。

 苦味と酸味は、子どもが苦手とする味の代表格ですが、これには味覚のメカニズムが関係しています。人は本能で、苦味を毒物、酸味を腐敗物と認識してしまいます。大人は食の経験が豊富なので、苦いものも酸っぱいものも比較的食べられますが、子どもはまだ食の経験が浅いため、本能で味を判断してしまいます。

匂い・見た目

 みなさんが初めて見た食べ物を食べなさいと言われたらどうしますか?食べる前に、これ食べられるの?どんな味がするんだろう?と少し不安な気持ちになりませんか?子どもも同じです。見た目や匂いから食べられるものかどうか確認します。

 まず見た目。紫・黒は食欲が起きにくい色とされ、緑は未熟な食べ物の色と認識されやすいそうです。匂いが強いとちょっと気が引けますよね。紫色のなすび、黒っぽい色のきのこ、緑色のピーマン・葉物野菜、匂いが強いネギなど好き嫌いの上位を占める食材は、子どもが警戒しやすい食べ物の特徴に当てはまります。

 苦手な食べ物の上位に挙がる食材の調理のポイントをページの下部にまとめていますので、ご覧ください。

経験

 「無理やり口に入れられた」「その食べ物を食べて体調を崩した」など嫌な経験とその食べ物をつなげてしまい苦手意識がついてしまうことがあります。逆に、「食べてみたらおいしかった」というように食経験を積んだり、「頑張って食べたら褒められた」「自分で作ったごはんがおいしかった」という嬉しい経験があると
を通して食べ物への抵抗心が薄くなります。
 

食感

 2歳を過ぎると歯も生えそろっていき、食べられるものも増えますが、噛む力は大人の半分くらい。奥歯も生えたてで上手に噛むことはできません。千切りキャベツのとげとげや、固くて噛み切りにくいお肉、繊維が残る葉物野菜などは食べにくく、苦手に感じやすいようです。食べやすくする調理の工夫を下記に記載していますので、ご覧ください。

調理の工夫

食べにくい食べ物の食べにくさを解消する工夫
食べにくい理由 例えばこんな食材 こうすれば食べやすい
薄くて
ペラペラしている
レタス・わかめ 加熱して柔らかくする
くるくる巻く・何枚か重ねる
皮が口に残る 豆・トマト 皮をとる
固すぎる かたまり肉・いか・たこ 小さく切る(繊維を断つように)
かくし包丁を入れる
口の中で
まとまりにくい
ブロッコリー・ひき肉 いもやごはん等と混ぜてまとめる
おやき風に
唾液を吸う パン・ゆで卵・さつまいも 水分を含ませる
ヨーグルトやあんかけと和える
口の中でゴロゴロする 生野菜・果物 口の大きさにあった大きさにする
(長さ・幅・厚み)
繊維が強い キャベツ・きのこ 加熱して柔らかくする
繊維をたつように切る

 

苦手な食べ物上位食材別調理のポイント

ピーマン

苦手の原因

・苦味

・青臭さ

調理のポイント

・細かく切ってじっくり加熱することで苦みや臭みが落ちます。

・緑色が嫌な場合は、お肉や餃子の皮で包んで1口サイズにすると食べやすくなります。

なすび

苦手の原因

・クニュっとした食感

・不気味な紫色

調理のポイント

・薄切りにしてひき肉をはさんだり、刻んで炒めると食感がきになりません。

トマト

苦手の原因

・酸味・青臭さ
・ベチャっとした食感
調理のポイント
・炒めると甘みが増し、青臭さが取れます。
・種や皮が気になる時はすりおろしてスープにすると食べやすくなります。

苦手の原因

・噛み切れない

・生臭い

調理のポイント

・ひき肉は豆腐を混ぜたり、つなぎを多めに使うとやわらかくなります。

・薄切り肉は2~3枚重ねて粉をまぶすと柔らかく仕上がります。

きのこ

苦手の原因

・食感が気持ち悪い

・味と香りが独特

調理のポイント

・細かく刻んで、他の食材と炊き込みご飯や汁物すると食感がまぎれます

・カレー粉とひき肉と炒めると香りや味も隠れます。

葉物野菜

苦手の原因

・噛み切れない

・緑色

調理のポイント

・炒める前に電子レンジで加熱すると炒めるだけよりも柔らかく仕上がります。

・ハムや薄切り肉などでくるくる巻いても食べやすくなります。

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更新日:2023年10月12日