男女共同参画について考えましょう
「男女共同参画」と一言で表しても具体的に何をすれば良いか分からないかもしれません。このページで示す具体例等を参考に、「男女共同参画」についての理解を深めていただければと思います。
男女共同参画とは?
「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」です。(男女共同参画社会基本法第2条から引用)
男性と女性が「仕事や私生活に関する役割分担をそれぞれ50対50の均等にする」ものと勘違いされている方もいらっしゃると思いますが、男性も女性も参画するための障害を取り除くことが男女共同参画を実現するということであって、前述のとおり「男女の役割を均等にする」ということではありません。
アンコンシャス・バイアスと固定的性別役割分担意識
アンコンシャス・バイアスは、「無意識の思い込み、偏見」と訳され、特に「男は仕事、女は家庭」というように、性別を理由にして、役割を固定的に分ける考え方を「固定的性別役割分担意識」といいます。
近年注目されている「ジェンダー(社会的・文化的につくられる性別)平等」も、この固定的性別役割分担意識を無くすことを意味しています。
これまでの社会活動の中で形成された「普通」「当たり前」という無意識の思い込み、偏見が「男女共同参画」を妨げている要因と言えます。
アンコンシャス・バイアス、固定的性別役割分担意識の例
- 経済的な責任は夫が負うもの
- 世帯主は夫、妻は夫の姓を名乗るべき
- 子どものしつけやお年寄りの介護は女性がすべき
- 体力的にハードな仕事を女性に頼むのは可哀そうだと思う
- お茶出し、受付対応、看護師、保育士というと女性を思い浮かべる
- 「親が単身赴任中」というと、父親を想像する(母親を想像しない)
- こどもが病気になったときは母親が休んだほうがいいと思う
- 定時で帰る人は、やる気がないと思う
- 上司より先に部下が帰るのは失礼だと思う
- 年配の人は頭が堅く、多様な働き方への融通が利かないと思う
- 「普通は〇〇だ」「常識的に考えて○○だ」と思うことがある
アンコンシャス・バイアスの解消に向けて
アンコンシャスバイアスはこれまでの社会活動の中で形成されたもので、文化や風習といったいろいろな形で誰にでも存在していますが、「十人十色」ということわざがあるように、全ての人が同じように「解釈」している訳ではありません。
問題なのは、無意識に「決めつけ」たり、「押しつけ」たりして、相手を傷つけたり、苦しめたりしていることがあるということです。
自分で「解釈」している「普通」や「当たり前」といったいわゆる「常識」が本当に正しいのでしょうか?確かに昔はそうだったかもしれませんが、現代では通用しないかもしれません。「常識」は不変ではないということを意識し行動することでよりよい社会の実現を目指しましょう。
男女の賃金格差について
厚生労働省では、5年に1度、全国ひとり親世帯等調査を実施しています。
その中で、母子家庭と父子家庭それぞれの平均年収を調査した結果が次のとおりです。
年度 | 母子家庭の場合 | 父子家庭の場合 |
平成23年度 | 223万円 | 380万円 |
平成28年度 | 243万円 | 420万円 |
令和3年度 | 272万円 | 518万円 |
ご覧のとおり、男女間で賃金格差が生じていることがわかります。
この格差を解消することも重要な課題の一つです。
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更新日:2025年04月14日