令和4年度保健だより8月号「お酒の代謝能力」
体内でのアルコール代謝
アルコールは胃で20%、小腸で80%が吸収され、血中に入ります。その後、アルコールの大部分は肝臓で処理されます。
肝臓内でアルコールは、二日酔いや臓器障害の原因ともなる有害なアセトアルデヒドを経て、安全な物質の酢酸に変えられます。酢酸は最終的に水と二酸化炭素となり汗や尿、吸気中へ排出されます。
お酒の代謝能力
お酒を飲んだ時に発生する有害なアセトアルデヒドの代謝に大きく影響するのは、肝臓にある「ALDH2(アセトアルデヒド脱水素酵素2型)」という酵素です。「ALDH2」の働きが弱いか欠けていると、アセトアルデヒドが溜まりやすく、「お酒に弱い」といえます。
約7%の日本人は「ALDH2」が欠けているため、まったくお酒が飲めない体質です。この場合、いくら訓練してもお酒に強くなることはありません。
約35%の日本人は「ALDH2」の働きが弱く、お酒に弱い体質です。無理をして飲むことである程度飲めるようになることもありますが、アセトアルデヒドの血中濃度が高くなり、急性アルコール中毒や、食道がんなどのがんのリスクが高まることがわかっています。
そして、残る「お酒に強いといわれる体質」の方こそ注意が必要です。飲んでいるうちに飲酒量が増え、肝障害や糖尿病などの生活習慣病やアルコール依存症など、全身の臓器に影響を及ぼすリスクがあります。
エタノールパッチテストで自分の体質を知ろう!
自分の体質を把握し、お酒と上手に付き合いましょう。
【ステップ1】 70%のエタノール(消毒用アルコール)を2~3滴、絆創膏(薬剤のついていないもの)にしみ込ませる。 |
【ステップ2】 上腕の内側など皮膚の柔らかいところに貼る。 |
【ステップ3】 チェックポイント1. 7分後に絆創膏をはがし、皮膚の色をみる。 |
【ステップ4】 チェックポイント2. さらに10分後(最初に貼ってから17分後)の皮膚の色をみる。 |
判定結果
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更新日:2022年08月01日