根室に暮らす動物の頭骨
根室に暮らす哺乳類と鳥類の頭骨標本を数多く展示しています。それぞれの歯や嘴の形を比較することで、食べるものに合わせて、その形を進化させていることを知ることができます。
鳥類の頭骨標本
上の写真は当館で収蔵している鳥の頭骨標本の一部です。左から、オジロワシ、カワアイサ、エトピリカ、コミミズクの頭骨になります。猛禽類のオジロワシとコミミズクのくちばしは獲物を食いちぎるため鋭く鉤状になっていますね。右から二番目のカワアイサは魚を食べるカモの仲間です。魚を逃がさないようにくちばしの内側がのこぎりのようになっています。エトピリカの嘴はどうしてこのような形になったのでしょうか?嘴の観察は非常に興味深いです。
哺乳類の頭骨標本

上の写真の頭骨はどの動物のものかわかりますか?真ん中は角があるからすぐにエゾシカだとわかるかと思います。左はキタキツネ、右はヒグマになります。奥歯の形を見てみるとキタキツネは鋭い三角形で肉を切り裂くのに適した形。ヒグマは少し平らで人間の奥歯に似た形をしています。このような形は雑食の動物にみられる歯の形です。魚や肉が主食の肉食動物と思われがちなヒグマですが、実はフキやドングリ、アリ、ヤマブドウなどいろいろなものを食べる雑食の動物なのです。草食動物であるエゾシカの奥歯はどうなっているのでしょうか、ぜひ資料館にきて確認してみてください。
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更新日:2018年03月01日