令和7年度 保健だより12月号「全身の健康はお口の健康から」
歯の健康と健康寿命
2012年にある地域の65歳以上の住人を4年間追跡した研究が発表されました。
歯が20本以上残っている人や、入れ歯やインプラント治療等を行いしっかり噛める人と、歯が少なく治療も行っていない人とを比較すると、しっかり噛める人の方が認知症の発症リスクや転倒リスクが低いという内容でした。
噛む行為は脳の血流量を増やし、脳への刺激となるため認知症の発症リスクが低くなります。また、残存歯が多い人は、踏ん張りがききやすくなったり、栄養状態が維持されるため転倒する危険性が低くなります。
また、歯周病は糖尿病、脳卒中、心臓病など全身の様々な病気のリスクを高めることがわかってきました。歯周病を予防・改善することで、これらの全身疾患の予防にも繋がります。
肝心なのは虫歯・歯周病予防
歯を失う原因のほとんどは虫歯・歯周病です。口内を清潔に保つ習慣を付けましょう。
・だらだら食べはやめ、食べたらすぐに歯磨きをしましょう。
食後すぐに歯磨きをすることで口内が酸性になる時間を短くでき、プラークが溜まりにくくなります。
・甘いもの、酸っぱいもの、炭酸飲料を摂りすぎないようにしましょう。
糖分は虫歯菌のエサになります。また、酸っぱいものや炭酸飲料で口内が酸性の時間が長くなると歯が溶けて脆くなるので注意しましょう。
・よく噛んで食べましょう。
噛むことで唾液の分泌が促されます。唾液には口内を中性に戻し溶け出したミネラルを補う再石灰化を促す役割があります。
・寝る前には食べないようにしましょう。
就寝中は唾液の分泌量が減り、食べたあとに歯磨きをするとしても、磨き残した汚れを養分にして口内で虫歯菌や雑菌が繁殖しやすくなります。
・お酒・たばこを控えましょう。
お酒は利尿作用があり口内を乾燥させる、アセトアルデヒドが歯周組織を傷つけるといった理由から口内に良くないと言われます。
たばこも唾液を減少させる、歯茎の血行を悪くする、歯茎の免疫機能を低下させる、たばこのヤニは歯に付着しやすく、歯垢や歯石の形成を促進させ、虫歯菌が繁殖しやすい場所になるなど多数の悪影響があり、歯周病リスクを5倍以上に高めると言われています。
全身の健康はお口の健康から♪しっかり噛んで健康を保ちましょう。
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更新日:2025年12月01日
















