「ファインダーが捉える夢の景色」 厚床小中学校 8年 横峯 はな さん
ファインダーが捉える夢の景色
厚床小中学校 8年 横峯 はな
私の将来の夢は、自然写真家です。母からもらったこのカメラを使って周囲の自然を撮影しています。木漏れ日や野鳥、身近な生き物、夕暮れの景色など家の周りで、自分が綺麗、可愛いと感じた写真を撮影しています。私は、自然が豊かで、可愛らしい野鳥や動物がいる北海道、そしてこの根室が大好きです。
昨年、総合的な学習の時間で北方領土の自然について調べる機会がありました。霧に囲まれ、迫力のあるシルエットを見せる国後島爺爺岳や、綺麗な花が咲く広大な草原に包まれる択捉島散布山。これらの美しい自然の写真を見て。私は、北方領土の景色や生き物をカメラに残したいと思うようになりました。
特に、爺爺岳の美しい二重火山や、山頂付近に万年雪が残る景色に魅力を感じ、撮影したいと強く感じました。爺爺岳は国後島にある北方領土の山の中で一番標高が高い山です。この山は、大きく裾野を広げた広大な山体の真ん中に、もう一つ美しく、まるで富士山のような形がすっぽりおさまっている二重火山です。冬には、山全体が雪で真っ白になり、夏でも山頂付近には万年雪が残ります。
この風景を撮影したい!
しかし、この私の夢を実現することは、現在、とても困難な状況です。それは、日本とロシアの間で北方領土問題が解決していないため、北方領土には自由に行けなくなっているからです。以前は、北方領土問題が解決していなくても「ビザなし交流」や「自由訪問」などは行われていました。しかし、コロナ禍で一時中断されたそれらの交流は、日本とロシアの関係悪化により現在も再開の目途が立っていません。根室に住んでいると身近に感じる北方領土に、実際に行くことができない現状に、もどかしさと悲しみを感じます。北方領土を故郷とする元島民の方々やその家族は、もっと歯痒い思いをしているに違いありません。
どうしたら今後、私たちが北方領土へ自由に行くことができるようになるのでしょうか。
まず、北方領土に興味を持つことです。私は総合的な学習の時間で、小学三年生から北方領土学習を行っています。ニホロを訪ね元島民の方の話を聞いたり、日本人が北方領土で暮らしていた時の産業について学習したりしました。また、学校では自分で学習したいテーマを考え、情報を集め、ポスターを作るという活動も行いました。それだけの学習をながらも、小学生の私は北方領土問題について身近に感じはしても、興味を持つことはありませんでした。しかし、昨年の北方領土学習で、爺爺岳や散布山の雄大な自然を知ることで、初めて積極的に北方領土問題について考えるようになったのです。
このことから、私たちに必要なのは、まず北方領土問題について知ること、そして知るとだけではなくて自分事としてとらえることだと感じました。なぜロシアが現在北方領土を占領しているのか。かつて北方領土で日本人がどのように生活していたのか。どのような過去があり今があるのか。これから日本とロシアはどうかかわっていけばいいのか。これらを学んだうえで、私たちが、何か一つでも自分事として考えられるようになること、それが、私たちにできる第一歩です。
そうすることで、いつか「ビザなし交流」などが再開されたときに、北方領土に住むロシアの方と新しい関係を作っていくことができると思います。人と人との関わりを通して相互理解が深まり、将来の国と国との関係改善につながるのではないでしょうか。
私たち若い世代の意識改善が、北方領土を「いつでも行ける場所」に近づけて行くのだと思います。私は、いつか北方領土に足を踏み入れ、ファインダーの向こうにあの美しい爺爺岳の景色を捉えることを心から願っています。
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更新日:2026年09月03日
















