ラッコに関する資料

ラッコの悲劇は、探検家ベーリングの死(1741年) とともに始まったと言っても間違いありません。ベーリングの死をロシアの皇帝に報告した隊員は、その時、ラッコの存在も報告しました。良質な毛皮のため乱獲が進み、一時は絶滅したとさえ言われましたが、その後国際保護獣(1911年)になり、保護が進められました。環太平洋造山帯の北側に分布し、世界で3亜種が生息。分布は、バハ・カリフォルニアからアラスカ、アリューシァン列島、カムチャッカ半島を経由して、根室にまで達します。 亜種チシマラッコは、根室からコマンドルスキー諸島まで分布し、その数は、約2万頭です。その内北方四島では、択捉島を中心に約2千頭が生息し、ほとんどロシアの自然保護区内に生息します。この個体は、平成8年8月2日に根室市落石岬の定置網に掛かり死亡したものです。ラッコの骨格は剥製から抜き出したもので、年齢は歯で鑑定し、雄6歳。

2014年から、ユルリ島、モユルリ島で繁殖が確認され、最大8頭の群れが観察されています。また、花咲港でも、ハナサキガニや北寄貝などを食べる姿が見られています。

当館にはラッコの剥製、骨格標本、毛皮標本が揃っています。国内の小さな博物館・資料館の中では一番充実しているのではと思います。ラッコの毛皮はハンズオン展示として活用しており、職員に声をかけていただければ実際に毛皮に触れていただくことができます。

ラッコの剥製
ラッコの全身骨格標本
この記事に関するお問い合わせ先

歴史と自然の資料館

〒087-0032
北海道根室市花咲港209番地

電話番号:0153-25-3661 ファックス:0153-25-3661

歴史と自然の資料館へのお問い合わせはこちら

更新日:2018年03月01日