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学芸員日誌


ラッコの到来 (平成15年5月号)

 ラッコが、 道東沿岸に複数来ていると、 この3月に新聞で騒がれました。 私がこちらに来て20年になりますが、 これほどたくさん来たのはありませんでした。
 ではなぜ来たのか?
 択捉島の太平洋側は、 ロシアの法律で保護地域に指定されている地域です。 戦前は、 ほとんどいなかったラッコが、 1991年のロシア側の調査で、 1,052頭のラッコが確認されています。 保護の影響で見事に回復したと思いますが、 しかし、 オホーツク海側にはほとんどいません。 「いないのは、 どうしてか」 とロシアの研究者に訪ねたら、 それは流氷のためだろうと教えてくれました。 歯舞群島では、 ここ数年でかなり増えて、 2001年のビザ無しの調査では、 幼獣も合わせて44頭でした。 でも、 別に増えてこちらに来たわけではないと思います。 私の推理ですが、 今年の流氷は遅くまでありましたので、 一番近い繁殖地のハルカリモシリ島が流氷に覆われて、 それで仕方なくという説です。
 今、 「人と自然の共存」 とあちこちで叫ばれていますが、 和らぐことはあっても真の共存はあり得ないと思います。 流氷の恵みで根室でもラッコが見られるようになりましたが、 新聞に書かれていたように一つ問題があります。 日本人が食する高級なウニやホッキ等を好んで食べます。 いわば、 漁業者の敵です。 それ故、 ラッコは見えない境界線、 つまり珸瑤瑁水道を越えて人間が多い根室側に来ると、 事故で死ぬラッコがあっても良いかなと思います。 人間の生活圏とラッコの生活圏を分離して、 初めて真の共存が見えてくるものだろうと思います。

                                           (主任学芸員 近藤 憲久)


                 
                    
                        網にかかって死んだラッコ


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